チームの雰囲気を明るくする万能ワード

「ありがとう」は、ポジティブな感情とイメージを脳に想起させる代表的なプラスの言葉です。「ありがとう」の言葉を口にするときに、マイナスの感情を抱く人はまずいません。

そこで、守備を終えてベンチに戻ってきた選手を、「しっかり守ってくれてありがとう!」の意で「ありがとう!」と言って出迎える。声をかけられた選手も、「声援を送ってくれてありがとう!」「細かく指示を出してくれてありがとう!」の意で、「ありがとう!」と応じる。明るいチームではメンバー同士がお互いを尊重し合い、感謝の気持ちを持っているので、自然と「ありがとう」の言葉が交わされます。そして、チーム内がどんどん明るい雰囲気で満たされていきます。

また、私たちの脳には「『誰が言ったのか』は関知しない」という特徴があります。「ありがとう」という言葉が脳に伝達されると、あたかも自分が「ありがとう」と言った、あるいは自分が「ありがとう」と言われたものと受け取ります。

心の状態は脳の状態が反映されますから、「ありがとう」という言葉で脳内がポジティブな感情やイメージで満たされると、自ずと心の状態もポジティブになるというわけです。誰かが発した「ありがとう」の一言が、チーム内の何人もの人に前向きな心の状態をもたらし、雰囲気がどんどんよくなっていくのです。

試合で応援をする野球チーム
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表情もまた、チームの雰囲気を高める大事な要素です。それが、「いい顔」です。

「いい顔」とはやや抽象的な表現ですが、代表的な「いい顔」は笑顔です。笑顔を浮かべているときは自然とポジティブな感情が生まれます。

笑顔だけではありません。何かに集中しているときの冷静な表情や、堂々とした強気の表情もまた、チーム間での雰囲気を明るく、前向きにしてくれる「いい顔」の一つです。

メンバーが「いい顔」をしているのを見ると、自然とこちらも「よし、頑張ろう」と目標に向かってチャレンジする意欲が高まり、「いい顔」になれるわけです。「いい顔」もまた、チーム内にポジティブな感情の連鎖をもたらしてくれるすぐれものなのです。