単身世帯のメインはもはや「若者」ではない
誰もがやがて一人になる。
結婚して子どももいる人とて、決して例外ではありません。
日本の単身世帯数は、2020年の国勢調査にて、はじめて2000万世帯を超えて、全世帯に占める割合もほぼ4割に近い38%にまでなりました。1985年から比較すれば、約2.7倍増です。
単身世帯というと、若者の一人暮らしを想像しがちですが、もはや実態は大きく変わっています。実数では、39歳までの若者の単身世帯よりも65歳以上の高齢単身世帯のほうがすでに上回っています。それも当然で、長引く少子化で若者の絶対数はどんどん減っているからです。
同時に、今後、高齢単身世帯はますます増えていくのですが、それは、生涯未婚の高齢者が増えるというだけではなく、結婚した場合でも最終的には、子の独立や配偶者との離別死別によって単身世帯に戻るからです。
半分近くが高齢の独り身で占められている
日本が世界一の超高齢国家であることはご存じのことと思いますが、総人口に占める高齢化率(65歳以上人口比率)は、2023年時点で29.1%と過去最高を記録しています。全体の高齢人口比率が高まるにつれ、皆婚だったこの世代の夫婦の一方が亡くなることで高齢単身世帯が形成されていきます。
増え続ける単身世帯率と同時に、単身世帯の中の高齢化率もあがります。全国では2020年ですでに単身世帯内高齢化率は32%ですが、地方になると50%近くに及びます。単身世帯のうちの半分近くがもはや高齢者なのです。
地方だけに限らず、今は低い数値の大都市にも必ずやがて訪れる未来となります。なぜなら、これから1970年代初頭の第2次ベビーブームに生まれた団塊ジュニア世代が高齢者となるからです。
このように、結婚した人もやがては高齢化とともに夫婦のどちらかが一人になるということは忘れがちなポイントです。
さて、一人になった時にあなたはどう生きていくでしょうか?