自分の経験に基づいた内容を盛り込む

たとえばこういう人の場合

39歳女性、大卒。現在まで2社に勤務。管理職経験あり。今回は3社目の転職で、同業種・同職種への応募。

NG!
「部下を持った経験がないので何とも言えませんが、一生懸命向き合うことで活路を見出したいと思います」

↑経験がないからといって、抽象論だけで終わるのは良くありません。

OK!
「若手社員の気持ちをきちんと把握するのが最優先ですので、まずマンツーマンでの面談の時間を確保し、若手の考えを徹底的に聴き出したいと思います。
私の経験では、1回で終わらないことが多かったので面談回数を増やし、時間をかけて粘り強く取り組んでいきたいと思います。
不満な点があるなら、本人に問題があるのか、職場環境に問題があるのかを見極めて、こちらで改善できる内容であればできる限り応じます。
育成には近道はないと思っています。時間はかかりますが、地道に真摯に本人に向き合うことが大切と考えます。特に今の若手はかまってほしい気持ちが強いので、声かけを欠かさない等、関わりを持ち続けることがコツだと思っております」

↑方法は独自のものでかまいませんが、問題は若手にフォーカスしているか否かです。育成経験がある場合は、自身の経験から導き出した内容を盛り込むと非常に効果的です。

中谷 充宏(なかや・みつひろ)
社会保険労務士、キャリアカウンセラー(キャリアコンサルタント)

NTTでSE、リクルーターを務めた後、1社で採用人事を含む経営企画を担当。2004年に独立開業。社労士として埼玉、東京を中心に中小企業の労務顧問を多数担い、2社の人事部長を任される等、現場最前線で人事労務コンサルを実践、労務問題と解決策を熟知。特に「モンスター社員」対策に精通。キャリアカウンセラーとして埼玉県教育委員会や自治体が運営する就労支援機関、4つの大学のキャリアセンターでの勤務を通じ就職支援実績が豊富。日本では数少ない、応募者と採用者の両面を熟知する存在。NHK、読売新聞、マイナビ転職等マスコミ取材実績多数。著書に『面接官が本音で教える集団面接・GD完全対策マニュアル』、『20代~30代前半のための転職「面接」受かる答え方』(秀和システム)等がある。