たとえばこういう人の場合

43歳男性、大卒。現在まで7社にて勤務。今回は8社目の転職で、同業種・同職種への応募。

NG!
「たまたま多くなったというのが偽らざる感想です。新卒入社した会社では上司とソリが合わず~」

↑過去の勤務先の退職理由を一つひとつ述べていくのは、やめましょう。

OK!
「今回で7回目ですので、確かに多い方だと自覚しています。
若い頃、30代前半までは、やりたいことに主眼を置いていまして、それが叶わないと辞めて次を探すといったパターンを繰り返しておりました。
しかしもう40代で、前職ではそういった若い社員の面倒を見る立場になり、いかに自分の振る舞いがわがままだったか、身につまされる想いでした。
正直に申し上げて、転職回数が多いことが今の転職活動でネックになっており、非常に苦戦しております。
もし御社に拾って頂けるのであれば、粉骨砕身で職務に励む所存です」

↑転職回数の多さがマイナス要因になるのは間違いないため、よけいな言い訳は聞き苦しいだけです。自身の立場の変化や今の切実な想いを、力いっぱいアピールするしか術はありません。

言うことを全く聞かない若手の部下がいたら、どうしますか?

【面接官が知りたいのはココ!】
論理的に自分の考えを話してね
時流に即した育成方法を教えてほしい

このような仮定の質問では、仮説を立ててから論理的に持論を展開する力が試されます。

中谷充宏『30代後半~40代のための 転職「面接」受かる答え方』(秀和システム)
中谷充宏『30代後半~40代のための 転職「面接」受かる答え方』(秀和システム)

特にミドルは人材育成を求められることが多いので、仮の話であっても、地に足の着いた現実的な人材育成力を語り、その力を発揮するシーンをイメージさせてください。

「私の若い頃は厳しく育てられたので、この部下にも同じ方法で言うことを聞かせます」と回答すると、「それは今の時代に現実的なやり方なのか?」という懸念が出くることでしょう。

応募者独自の育成方法があってもちろん良いのですが、今の若手社員に合ったものを述べることが大切です。面接官に「この人には当社の大事な若手を任せられない」と思わせないようにしなければなりません。

実際に同じような経験があり、習得したことがあれば、それを語れば納得感が高まります。

なければ、後輩と接した類似体験から今の若手の特性や思考を知っているので、このように対応していきたいといった回答をしておきましょう。