OK!
「今はまだ現職で働いておりますので、すぐには退職できません。申し訳ございません。
特に今は、私がリーダーとなって推進している新規プロジェクトがあり、この完遂までは正直なところ、退職は厳しいと思っています。御社で働きたい気持ちは満々ですが、プロジェクトの途中で脱退するのでは、リーダー失格だと思います。
御社の今回の求人は通年採用であり、『入社時期については応談』とありましたので、応募させて頂いた次第です。もちろん、入社タイミングについて、スピード感を求められるようでしたら努力を惜しまない覚悟ですが、わがままを言わせて頂けるのであれば、本プロジェクト終了まであと2カ月頂きたいというのが、私の偽らざる気持ちです」

↑現況や仕事観を語るのは非常に効果的。求人情報に触れて柔らかく反駁はんばくするのも有効。期間短縮の努力に触れるのは必須です。なお、「すぐ退職に向け(内密に)動けます」とアピールするのは得策ではありません。この質問の局面では面接官は、入社意欲を知りたいというより「しっかり引き継いでから来てほしい」という心情だからです。

転職回数が多いことについて、どうお考えですか?

【面接官が知りたいのはココ!】
言い訳は聞きたくないからね
多いことに対する分析、反省、今後の意気込みは?

外資系のようなごく一部を除いて、ミドルであっても転職回数が多いのは明らかに不利な要素です。

だからといって事実は消せないし、何とかフォローしようとするあまり、たとえば「前職では成績不振という理由で退職を余儀なくされ、前々職では上司の理不尽な命令に職場の皆が不満を持っていて……」と、一つひとつ過去の勤務先の退職理由を長々と説明しても、聞き苦しいだけです。

回数が多い場合、面接官は、「当社もすぐ辞めてしまうのでは?」という点を一番危惧していますから、「大丈夫」と信じてもらえる回答ができるかどうかに、全てがかかっています。

まず、回数が多くなった理由について、反省や分析を述べた上で、心新たに応募企業で腹を据えて働く覚悟、たとえば、
「年齢的に御社がラストチャンスと腹をくくっております。もし御社にチャンスを頂けるなら、全身全霊を尽くして働きたいと思っております」
と語ってもらうことで、当社で頑張ってくれそうだという確信を持たせてほしいと、面接官は思っているのです。

会議室で握手するビジネスマン
写真=iStock.com/kyonntra
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