変化を恐れるタイプには、ネガティブな未来を見せる

個人の性格やタイプも、チームのマネジメントをするうえで見逃せません。

性格がおとなしく、波風が立たない平和な状態を望むタイプは、コミュニティを維持することに苦心して、チームに対しても協力的です。一方で安定志向が強く、変化を嫌うという特徴もあります。そのため前例のない仕事については消極的で、チームの足を引っ張ることもあります。

変化を恐れるタイプに、輝かしい未来を提示しても、魅力を感じてくれません。このタイプに動いてもらうためには、むしろネガティブな未来を見せると効果的です。

「このままいくと売上が前年割れしてボーナスが下がる」

「プロジェクトが失敗すると、誰かのクビが飛ぶかもしれない」

逆に自己主張が強くて成長意欲のあるタイプに、この手法は通用しません。彼らは変化を好み、過去よりも未来の方向を見ています。「去年より悪くなる」と危機感をあおっても、すでに手に入れたものには興味がないため、心が揺さぶられないのです。

このタイプに有効なのは、未来のポジティブな姿を見せることです。

「売上が増えるとボーナスが増える」

「このプロジェクトを成功させると、実績として認められて昇進できる」

うまく使い分けてメンバーの士気を高めることです。

(※『ビジネススキル・イノベーション』第3章 チームをマネジメントする(プレジデント社刊)より)

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