楽しさの延長でロボット教室に通わせた

とはいえ、プログラミングは原材料ではないので、プログラミングを使いプラスティックやゴムを製造することはできませんが、加工製品を動かす際には欠かせません。

この観点で見た場合、未来の発展性は、プログラミングにあると言えます。

このことに気づいた我が家では、息子が小さな頃から近所にあるロボット教室に通わせ、遊びを通じてプログラミングに触れさせました。

プログラミングを学ぶ際、導入の仕方を間違えてしまうと、子供がアレルギーを持つと考えたからです。

それを避けるためには、子供にとっての楽しさを入り口にする必要がありました。

幸い息子は、レゴを使い何かを作るということが好きだったので、その延長線でロボット教室に通わせることを思いついたのです。実際に通わせてわかったことは、今のプログラミングは昔と違って、ビジュアル化されていたということです。

具体的には、小さな子供がクリックひとつで箱を動かし組み合わせることで、プログラミングを完成させることができます。これなら、小さな子供でも、抵抗を感じることなく遊びの延長で習得することが可能となります。

さらに、ロボット教室のいいところは、プログラミングして終わりではなく、そこで書いたデーターを元に、ロボットを動かすことにあります。プログラミングで動作を作り、ブロックで物理空間を設計する。最後に、再生ボタンをクリックすれば、機動を実行し、自分の作った世界が動き始めるのです。

まさに、子供にとって夢の世界です。

我が家では、このようにしてプログラミングという難しい壁を突破しました。

10歳に満たない息子がプログラミングを打ち込み始めた

数カ月が経ったある日、驚くべき光景を目にしました。

息子がなんと、プログラミングを打ち込んでいたのです。

はじめは理解できませんでした。

我が子が、得体の知れない英数字を黒い画面に向かって打ち込んでいたからです。

正直、驚きました。

これまでプログラミングはビジュアルで学んでいたので、まさか打ち込みでプログラミングができるとは、想像もしなかったからです。

不思議に思った私は、息子レムに聞きました。

「なんでプログラミング書けるの?」
「だってプログラミングって、英語でしょ」

頭を大きなハンマーで叩かれた気分です。

レムは3歳半の頃から海外に住み、英語を第一言語にしています。

親子の会話は日本語ですが、レムにとっては、何をするにも英語が基準になっています。

その観点で見た場合、レムにとっては、プログラミングは特殊な言語ではなく、英語の一種として捉えていたのです。それほど、英語とプログラミングは密接な関係にあり、手を繋ぐ仲良しだったということです。

このことに気がつけば、ビジュアル化されたボックスを使いプログラミングするより、文字でタイピングしたほうが早いと考えるのは当然です。

我々、日本人が日本語をタイプし、メールを送る感覚と同じです。わざわざボックスで文字を組み合わせ文章を作る人はいません。

言われてみれば当たり前なことですが、実際に目の当たりにすると声が出ませんでした。

なんせ当時、息子のレムは、10歳に満たなかったからです。