キャピトル東急ホテルに入り浸る

その次によく利用しているのが、ホテルオークラのダイニング「オーキッド」で9回。3日に1度は行っている。そして、「オーキッド」に続くのが中華料理の「星ヶ岡」。こちらもザ・キャピトルホテル東急にある。ちなみに菅氏はフィットネスクラブも同ホテルで、散髪も同ホテル内の「カージュラジャ ティアド」が行きつけだった。

「一国の首相は忙しいんだから、効率的に食事を済ませたいんでしょ」とも思ったが、近年の歴代総理を調べてみるとそうは言い切れない。

例えば第2次安倍政権時に、安倍晋三首相はORIGAMIをよく使っていたが、就任4年の段階で40回の利用だ。菅氏の1カ月に14回がいかに多いかがわかるだろう。第2次安倍政権が発足した2012年12月26日からの1カ月では1回しか利用していない。

安倍氏の場合、就任1カ月の期間が年末年始をはさんでいたことや数日の外遊もあったとはいえ、会食に同じ店を使うことはなかった。コロナ禍の2020年と2012年を単純比較できないが、菅氏の嗜好しこうがうかがえるだろう。

菅直人元首相はいつも夫人と一緒

ちなみに「首相経験者の菅氏」と言えば、呼び名が違うが同じ漢字のかん直人氏がいる。2010年6月8日に発足した菅直人内閣の動静を見ると、就任直後はほとんど会食がセットされていない。

地方回りの際に関係者や後援者と地元の店に行くことはあったが、首都圏近郊の名が登場するのは6月19日、ホテルニューオータニの中国料理店「大観苑」、30日の赤坂のすし店「石」、7月4日の赤坂の焼肉店「叙々苑 游玄亭赤坂」といったところか。いずれも伸子夫人が同席している。どんだけ仲良しなんだと突っ込みたくなるのは私だけだろうか。

伸子夫人の著書『あなたが総理になって、いったい日本の何が変わるの』(幻冬舎新書)では夫の首相適性を疑いながらも、私もともに行くしかないと述べているが、こういうことだったのか。

最近の政治家は個性がないとか言われがちだが、政治家も人だ。政治家も会食ひとつでどこで食べるのかに色が出る。