その人気の明治大のランキングだが、12年はどうなったのだろうか。トップは11年9位から、39人増えて195人となった桐光学園だ。初めての1位に輝いた。神奈川の中高一貫校で併学というスタイルをとっている。併学とは聞き慣れないが、共学なのだが男子と女子が分かれて学び、学校行事、部活動、生徒会活動などは男女ともに行うという学校だ。男女別に学ぶメリットは多い。例えば、学習面で男子と女子で不得意分野は異なる。併学だと男女別に学んでいるから、男子、女子それぞれの不得意分野を、時間をかけて学ぶことが可能なのだ。さらに、授業中に異性の目を気にすることなく集中して学べることも大きい。

2位の桐蔭学園も併学の学校で、高校3年で男女共学になる。3位には21位から躍進した西が入った。合格者は59人も増えている。4位の湘南も合格者が33人増えて順位を上げた。首都圏の名門公立高の復活が、明治大ランキングからも読み取れる。

逆に5位の川越・県立は11年2位から25人合格者が減って順位が下がった。11年トップの春日部は合格者が44人減となった。11年の1位、2位の埼玉勢は神奈川勢の躍進で、順位を下げたかたちとなった。

明治大の上位20校を見ると、男子校が川越・県立、浦和・県立、春日部、海城、城北、芝、逗子開成、本郷の8校が入っているが女子校はゼロだ。女子校は104人合格の鴎友学園女子まで出てこない。女子の占有率はアップしているが、ランキングの上位進出までには至っていない。

また、12年は東北の高校の躍進が目立った。85人合格の仙台第一は11年は43人合格でほぼ倍増だ。59人合格の福島・県立も15人増だった。被災地のトップの高校で、東京の大学志向が高まっていると見られる。東北ではないが茨城の水戸第一も23人増えて119人合格だった。水戸第一は立教大や中央大でも合格者を増やしており、東京の大学志向が高まっているようだ。

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(宇佐見利明=撮影)