配当株投資を進めるための3段階のステップ

配当金100万円の破壊力を実感するためには、まずは最初の1歩をできるだけ早く踏み出すことが大切です。

ここからは、「どのように配当株投資を進めていけばいいのか?」という観点に立って、そのステップを3段階に分けてお伝えしていきます。

配当株投資で大事なことは、最初の段階で焦れたり、諦めたりしないように、自分の気持ちを上手にコントロールしていくことです。

これから始める方は、「配当株投資とは、小さく産んで大きく育てるものだ」ということを理解しておく必要があります。

STEP01 初期投資「100万円」で株を買ってみる

雪ダルマと同じように、配当金ダルマを作り始める際は、5万円でも10万円でもいいから、自分が投資に回すことができる無理のない金額でコツコツと始めることができます。

まずは始めてみることが最も大切なことですが、あまりにも投資金額が少ないと、モチベーションを保ちにくいという面があることを理解しておく必要があります。

「これから配当株投資をやるぞ!」と意気込んで始めても、最初の年に入ってくる配当金が数百円とか数千円では、その金額の少なさに物足りなさを感じて、やる気をなくしてしまう人もいるからです。

ある程度はお金の余裕があって、「どのように始めるか?」を迷っているならば、配当金を出している大手企業の中から数社ほど選んで、「初期投資100万円」から始めることをおすすめします。

手渡される札束
写真=iStock.com/kazuma seki
※写真はイメージです

現在の株式市場の状況であれば、最初の年に2~3万円の配当金が得られる可能性があるので、ハッキリとその成果を認識することができます。

1000円くらいの配当金では、「ふーん、そんなものか」と思ってしまうところを、それが万単位の金額であれば、多少なりとも、手応えを感じることができます。その手応えを実感することが、モチベーションの維持につながるのです。

自分なりの明確な目標設定をし、着実に歩みを重ねる

STEP02 年間12万円(1カ月あたり1万円)の配当金を目指す

100万円を元手に年間3万円の配当金を得られるようになると、配当金ダルマはコロコロと転がり出して、少しずつ成長を始めます。

年間3万円の配当金は自由に遣うこともできますが、それを再投資したり、新たに自己資金を投入する余裕があれば、配当金ダルマの成長スピードが加速します。これを何度か繰り返していくと、やがて第2段階のステージが見えてきます。

第2ステップとしては、「年間12万円、1カ月あたり1万円の配当金」を目指す……というあたりが適切ではないかと思います。

「年間12万円の配当金」を受け取るためには、投資金額が300万円から400万円くらいになっている必要がありますから、この第2ステージに無理なく到達するためには、10年近くの時間が必要になることが予想されます。

例えば、月々の給料の中から、毎月2万円を投資に回すとします。

2万円×12カ月=24万円

夏と冬の2回のボーナスで5万円ずつ投資できれば、1年間の投資金額は合計で34万円となります。

これを10年続けると、総額で340万円の原資ができる……くらいのゆったりとしたペースであれば、十分に実現が可能なのではないでしょうか。

第2ステップをクリアしたら、次はいよいよ目標とする第3ステップにアタックすることになりますが、人によっては、この第2ステップをゴールにするという考え方があってもいいと思います。

最初から潤沢な資金を持っている人は別ですが、このステージに到達するまでに10年かかる人もいれば、それ以上の人もいることが予想されます。

20代から始めた人が30代や40代になってこの段階に入っていれば、300万円以上の資産を持った上で、毎月1万円相当の不労所得があることになります。