時間をもっと有効に使うには、どうすればいいのか。経営コンサルタントのリサ・ブローデリックさんは「じつは時間は平等ではない。アスリートが最高のパフォーマンスを発揮するときに経験する、いわゆる『ゾーンに入る』状態は、意識的に生み出すことができる」という――。

※本稿は、リサ・ブローデリック『限られた時間を超える方法』(かんき出版)の一部を再編集したものです。

コンセプト ビジネス時は金なり
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コロナ禍で変わった時間の感じ方

2020年に新型コロナウイルス感染症パンデミックが発生し、「ステイホーム」を命じられた人々は、ほんの数カ月前には生活の慌ただしさに圧倒されていたにもかかわらず、買い物や人づきあい、通勤・通学、自由な移動といった日常生活すら送れなくなってしまった。

パンデミック発生直後からの数カ月間、私は、時間の感覚が以前と変化したかどうかについて、多くの人に頻繁に尋ねてまわった。

するとほぼすべての人が、次のように「変わった」と答えた。

まず、「パンデミックの前は、時間はものすごい速さで過ぎていくように思えた。ところがいまでは時間があまりにゆっくり流れるので、毎日、1日が1週間のような気がする」と感じている人がいる。

一方で、「時間の経過があいまいになって、数カ月間の出来事が長い1日のなかで起きたように感じられる」と言う人もいた。さらに、どちらもそうだと思う人もいた。つまり、1日が1週間のような気がすると同時に、数週間が数日のことのようにも感じられるというのだ。

時間の常識は本当か

人々は、これほど長く家で過ごせることを(当初は)おおむねありがたいと思いながらも、次のような疑問を抱きつつとまどっていた。

時間がこんなにも奇妙な振る舞いをするように感じられるのは、なぜなのだろうか?

その問いに、私はこう答えた。

「時間は、あなたが思っているものとは違うのです」

「あまりにも足りない」であろうと、「ゆっくりすぎる」であろうと、時間はいまなお、私たち全員に共通する問題だ。よくいわれるのは、「時間は、この世で唯一の、再生できない資源である」ということだ。そう、過ぎ去った時間を戻すことは決してできず、しかもその事実を変えることなど誰にもできない。

だが、本当にそうなのだろうか?

私自身の時間の感覚は、4~5歳のころに劇的に変化した。大きなガラス窓を突き破って、死にかけるという経験をしたときのことだ。

やがて回復してふたたび元気いっぱいの女の子に戻った私だったが、それ以来、私の世界に対する見方はすっかり変わってしまった。