発達障害の人にはどんな共通点があるのか。認知神経科学者の井手正和さんは、脳の働きの違いから、感覚過敏や感覚鈍磨といった感覚の問題を抱えやすいと指摘する。たとえば『爪を噛む』といった行動は、発達障害が原因のおそれがあるという。井手さんの著書『発達障害の人には世界がどう見えているのか』(SB新書)からお届けする――。

※本稿は、井手正和『発達障害の人には世界がどう見えるのか』(SB新書)の一部を再編集したものです。

発達障害の人が抱える「感覚」の苦しみ

感覚過敏、感覚鈍麻といった感覚の問題を抱えるASD者(自閉スペクトラム症)は、日常生活においてさまざまな苦しみ・悩みを抱えています。