市民マラソン大会が各地で徐々に再開されつつあるが、庶民が“気軽”に参加できなくなっている。スポーツライターの酒井政人さんは「東京マラソンの参加費は当初1万円でしたが徐々に値上がりし、来春大会は2万3300円。他大会も高騰しており、参加申し込み人数が減っている。参加費以外にも、タイムを短くする効果のあるシューズやソックス、タイツなどを新調すれば、出場コストは軽く10万円超える」という――。
2018年2月25日に東京で開催された第12回東京マラソン、日本橋を走り抜けるランナーたち
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再開されたマラソン大会にもはや“庶民”は出れないのか

スポーツの秋、真っ青な空の下での運動は本当に気持ちがいい。そのなかでもランニングをする人が増えているようだ。

笹川スポーツ財団が全国18歳以上を対象にした2020年調査で、ジョギング・ランニング実施率(年1回以上)は10.2%、推計実施人口1055万人。1992年の調査(隔年)開始以来、過去最高になったという。

コロナ禍でリモートワークが増えたこともあり、運動不足の解消や気分転換に気軽にできるランニング習慣化されてきたと推測できる。

一方で、再開しつつあるマラソン大会は“気軽”に参加できなくなっている。参加費が高騰しているだけでなく、出場に当たってさまざまな制限が課せられているからだ。

今年の秋冬には数年ぶりにマラソン大会に参加する方もいるだろう。だが、ランニング界の“常識”は大きく変わっているので注意してほしい。