2世信者は誰を訴えればいいのか

【ひろゆき】今年7月に東京電力福島第一原発事故をめぐる株主代表訴訟の判決で、東京地裁が東京電力に13兆円超の賠償を命じたんですよね。旧統一教会問題を追及してきた紀藤(正樹)弁護士は、この事件の株主原告兼原告代理人なので、もし確定判決になったら、成功報酬が10%だったとしても1兆3000億円ですからね。そのお金でカルト宗教の被害者救済をやってくれないですかね。

【エイト】紀藤弁護士は、消費者被害だけでなく、そうした大型訴訟もいろいろとやっていますからね。

【ひろゆき】東電は控訴しているので賠償金は支払われていないのですが、判決が確定したら国内の民事訴訟で過去最高の賠償額になるので。

【エイト】もともと2世問題などはあまり訴訟にはそぐわないですからね。2世が誰を訴えるのかとなると、親を訴えるのか、そういうことを起こした教団を訴えるのか。合同結婚式で結ばれた夫婦から生まれた子の中には「なんで自分を生んだんだ」と、自分の存在自体を否定することになってしまったりもするので難しいんです。

【ひろゆき】お金のない親を訴えてお金を取っても、何も解決しないですからね。

【エイト】立証もなかなか難しいですよね。

脱会信者の支援やケアの問題

【ひろゆき】カウンセリングが必要な宗教2世の人は、今はどこで情報を得たらいいんですか?

【エイト】現状はSNS等で情報を集めるしかないですね。自助グループ的にやっているところがあるぐらいで、システムとして整備されているわけではないんです。個別に支援やケアをしている人がいる、という状態ですね。

【ひろゆき】そうなんですね。

【エイト】だから政府が開設した合同電話相談窓口などは、入り口としてはとてもいいんです。ただ、電話相談で終わらず、もっと広く救済措置を講じてほしいとは思います。

【ひろゆき】河野太郎さんが消費者庁で立ち上げた霊感商法対策の検討会で、相談の先までやってくれないですかね?

【エイト】やってほしいですよね。河野大臣はいろいろと考えているようなので、おそらく今もっとも実行が期待できると思います。

【ひろゆき】政府内でこういう動きが出るのは、すごく面白いですよね。

【エイト】河野大臣には期待しています。ただ、その河野大臣が旧統一教会の関連団体の会合に祝辞を送っていたという話が出てきてしまうと……。

【ひろゆき】笑ってしまいました。結局、どこかで絡んでしまうんだろうなと。

【エイト】旧統一教会がそれだけいろいろなところに網を張って、触手を伸ばしているとも言えます。