将来、早期リタイアして自分らしい生き方をしたい。ライトFIREのためのお金をどう貯めればいいか。FPの井戸美枝さんは「なかなか目標額が貯まらないときは、大きな支出を見直す大胆なアプローチが必要になります」という――。

※本稿は、井戸美枝『お金がなくてもFIREできる』(日経プレミアシリーズ)の一部を再編集したものです。

家の形をしたオブジェと電卓
写真=iStock.com/busracavus
※写真はイメージです

23区で5万円台…住居費を下げる方法

ライトFIREのためにいくら貯めるという目標がなかなか達成できない。そんなときには、大きな支出を見直す大胆なアプローチが必要になります。

たとえば、「シングルで都心の賃貸マンション暮らしをしているけれど毎月の家賃の負担が重い」という方なら、一時的にシェアハウスに入居して家賃を抑えることもできます。シェアハウスと言うと、20代の若者が暮らす場所という先入観を持っている人もいるかもしれません。

利用者に若年層が多いのは事実ですが、今は女性向けや高齢者向けなど、多様な層に向けたシェアハウスも増えています。物件によってはコワーキングスペースやシアタールームなど便利な共用設を備えたところもあります。

シェアハウスの魅力は何と言っても、東京23区でも5万円台から住めるという家賃の安さです(管理会社や部屋の形式により異なる)。

「モノを持たない生活」を実現できる

また、シェアハウスに入居するとなると専有スペースがぐんと狭くなるため、引っ越し前に余計な家具や荷物などを処分して身軽になっておく必要があり、「モノを持たない生活」を半強制的に実現できるというメリットがあります。

シェアハウスの場合、入居時の初期費用(契約金が家賃1カ月程度〜)も圧倒的に安くなっています。検索サイトで気になった物件を内覧し、立地や建物の状態、一緒に暮らすシェアメイトなどに特に問題がないのであれば、お試し感覚で住んでみるのもいいでしょう。「ライトFIRE実現までの半年」などと割り切って利用するのもいいですね。

その際に気をつけたいのが、シェアハウスはマンションと違って共用スペースが多く、小規模な物件であればあるほど同居するシェアメイトと密に関わらざるを得なくなることです。

もともと他人との付き合いが苦手な方、長年気ままな1人暮らしを送ってきた方などは、知らない他人と暮らすことに大きなストレスを感じないかどうか、自分の気持ちを確認しておく必要があります。