チャレンジは無理のない範囲で

――若い人に聞くと、飲食店やバーをやりたいという人は多いようで、以前私のメルマガの読者でも銀座で飲食店を始めた人がいたのですが、いろいろあったようで半年で閉店してしまいました。サラリーマンとは違い、バーなどの飲食店は安定的に経営するのが大変だと思うのですが、いろいろご苦労があるんじゃないですか。

そうですね。これまで辞めたくなったことは一度もないし、売り上げには波もありますが、金銭的な苦労はしていないです。まだ短いからかもしれませんが。

――飲食店開業予備軍として迷っている方に対して、アドバイスをお願いします。

ぜひ無理のない範囲でチャレンジをするべきだと思います。無責任なことは言えませんが。やっていないだけで、やればできる人はたくさんいるように感じます。よく、一人で独立をすると寂しいのではないかと言われるのですが、同僚はいないけれど、同業がいるので寂しい思いをすることはないです。時にはお客さんを話し相手にしてしまうこともあります。

――ご家族の反応はどうでしょうか。

前職では全国を飛び回って中継のプロデューサーをしたり、バリバリ動き回っていたので、母としてはもったいないのでは?とも感じていたようです。でも、ずっといつかは飲食業をやりたいという話をしていましたので、最終的には応援してくれています。もともと一緒にやるはずだった双子の妹は「沖縄でなら一緒にやりたい」と言っています。

――今後の目標はありますか?

店舗を増やすとか、広くすることは考えていないんです。常連さんたちがおひとりずついらしても仲よくなって帰っていかれるような空間をつくりたいですね。あとは酒蔵さんを招いてのイベントなどにも力を入れていきたいです。さまざまなカタチで焼酎普及に貢献できたら、と。

――最後に、店名である「IMOMI」の由来はなんでしょうか。

芋焼酎がメインなので、芋の味という意味と名前のみちるをかけてIMOMIとしました。
お客様のお好みやその日の気分を聞いてぴったりの焼酎をお出ししていますのでお好きな方は是非お越しください。

――本日はありがとうございました。

 

<柴田からの提言>

人生どんなときに転機が訪れるかわかりません。そのサインを見逃さずにいきたいものです。竹浪さんの場合には「異動内示」がそれ。自分の直感を信じて、動くときは動きましょう。じっくり考えると理性が“できない話”をいくつもクローズアップしてきますので。

次回は誰でも知っている情報誌の仕事から世界的な「社会起業」Room to readの日本代表に転身した松丸佳穂さんにお話しを伺います。

(柴田励司=聞き手 高野美穂=構成)