リモートでの営業や会議で注意すべきことは何か。営業コンサルタントで関東学園大学経済学部講師の菊原智明さんは「相手に悪印象を与えないことが第一です。事前にやりとりするメールも大事ですし、リモートで会話中のことば選びも、その人物の評価に直結する」という――。

※本稿は、菊原智明『仕事ではウソをつけ』(光文社)の一部を再編集したものです。

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写真=iStock.com/Stockyarder
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打ち合わせの前に勝負が決まってしまうこともある

リアルの仕事は会ってからが勝負の場合が多いですが、リモートワークではZoomなどでやり取りする前から勝負が決まってしまうということがよくあるのです。

これを実感したことがあります。

オンライン研修をさせて頂く会社の担当者の方とやり取りをした時のことです。その担当者から初めて届いたメールが“他の講師と勘違いしている”間違いメールでした。私が指摘して初めて、送り先を間違えたミスに気がついたのです。最初の接点が間違いメールですから、どうしても印象がよくありません。何より「あぁ、なんか雑に扱われているなぁ」というイメージを持ってしまいました。そのため、どうしても欠点が目につきます。この担当者とは最後までうまくやり取りができませんでした。

リモートでは会う前のやり取りが非常に重要なのです。

リアルの対面では第一印象が非常に大切です。“出会いの15秒で決まる”と言われていますが、それでも“出会ってから”が勝負なのです。

しかし、リモートではリモートで面談する前のやり取りの影響が大きくなります。きちんとメールで対応してくれる方に対しては「きっといい仕事をしてくれるのだろう」と期待します。逆にメールのマナーができていなかったり、間違えた内容を送ってきたりする人には「いい仕事はできない」とネガティブな印象を持つものです。

その仕事は断らずにいたとしても、次からは積極的に付き合いたいとは思いません。

これからもリモートでのやり取りは減らずに逆に増えていくでしょう。リアルでは出会った15秒で判断されるように、リモートでは初めてのメールやSNSのやり取りが重要な判断材料になります。

ここで理想の人物をうまく表現してください。

自分がメールを受け取る立場で「こんな言い回しの文章が来たら“これはやるぞ”と思ってしまう」という文章をイメージするといいでしょう。逆にはじめにミスをしてしまうと、取り返すのが至難の業になります。メールには細心の注意を払ってください。

リモートワークはリモートで面談する前から勝負が決まっている、ということを忘れないようにしましょう。

まとめ リモートワークでは“最初のメール”が第一印象になることを意識する