タンパク質は100kcal食べると130kcal燃える

たんぱく質は100kcal分食べると、体内で代謝が活発になって130kcal分燃えてくれます。脂身の少ない赤身の肉、脂の少ない魚、卵、無脂肪牛乳、カッテージチーズはたくさん食べても大丈夫!

たんぱく質を多く摂ると、血清中のたんぱくが増えます。これは脳の空腹中枢を抑えて、暴走を防いでくれるのです。あまりにもお腹が空いてもう何でもいいから食べたいと、ムチャ食いした経験は誰にでもあるでしょう。ところがダイエットをしている最中にそれをやると、体が低カロリーに合わせて代謝を落としている時ですから、あっという間に2kgぐらい太ってしまうのです。

10代のまだ成長期の頃は、たんぱく質は筋肉、血管、内臓を作る大事な栄養素ですから、1日の必要量である男性50g、女性45gより多く摂ってほしいのです。ちなみに50gというのは、肉や魚、そのもの重さではありません。肉や魚には水分や脂も入っているからです。目安として毎食、100g分くらいの魚か肉を、それがない時は豆か豆腐を加えて下さい。コレステロール値の高くない人なら、固ゆで卵は、お腹の持ちがよいのでお勧めです。

食品中のたんぱく質量(目安)
図表提供=筆者

※初出時、図表1の数値に誤りがあったため、図表を差し替えました(2022年5月18日9時58分)

野菜は肉や魚の3倍食べよう

緑黄色野菜にも少しはカロリーがありますが、胃や腸で消化するのにその分くらいのエネルギーを必要とするので、カロリーはほとんどゼロと考えてよいでしょう。しかし、芋と名の付く野菜は、ご飯やパンと同じに考えて下さい。じゃが芋大1個、さつま芋中1個、里芋3~4個は、どれかを食べたら、ご飯を1杯減らして下さい。トウモロコシは穀類です。

ダイエットをする時、植物油はよいと思っている人が多いのですが、動物性脂肪はいけなくて植物性脂肪がよいのは動脈硬化での話です。ダイエットの時はカロリーが一緒なのでどちらも極力減らさなくてはなりません。マーガリンをつけたパン1枚は2枚分のカロリーに、卵を目玉焼きにするとカロリーは倍になると思って下さい。カロリー・ハーフのマーガリンならよいだろうと思っている人がいますが、マーガリンは軟らかいのでバターの3倍もつけてしまうことになり、かえって逆効果です。マヨネーズも小さじ3杯でご飯1杯分です。

フライパンの中には目玉焼きとベーコン、マッシュルームとミニトマト1つずつ
写真=iStock.com/Ilia Nesolenyi
※写真はイメージです

甘い物を脂肪と一緒に摂ると体脂肪がつきやすいという説があります。その説に従うと、甘い物を食べたくなったら、ケーキはだめで和菓子とお茶の方がよいでしょう。

しかし、全く脂肪をカットすると、脂溶性ビタミンA・D・Eの吸収が悪くなってお肌がカサカサになりますから、野菜炒めのサラダ油少量くらいはOKです。体に脂肪がつきにくいサラダ油も発売されています。長期的な副作用はわかりませんが、少し利用するのはよいでしょう。