サービスやモノの値段は安いほどよく売れるとは限らない。ライフコンサルタントの藤あやさんは「『これくらいもらえたら、うれしいな』と思う値段が適正価格だ。値付けが高いからこそ売れることもある」という――。

※本稿は、藤あや『ファンは少ないほうが稼げます』(WAVE出版)の一部を再編集したものです。

コーヒー
写真=iStock.com/Chris Ryan
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「これくらいもらえたら、うれしいな」が適正価格

残念なことに、日本にはまだまだ「お金」を汚れたもののように考える風潮が残っています。

テレビドラマを観ていても、お金持ちが悪い人間として描かれていたり、早くに殺されてしまったり、あるいはワイドショーでお金持ちの転落が取り沙汰され、「調子に乗っているとこういう羽目になる」というように見せられたりしています。

「悪い人」「ずるい人」「いつかしっぺ返しを食らう人」といったお金持ちのパブリックイメージは、日本人が、なかなかお金についてオープンになれないことと地続きになっているのではないでしょうか。

お金持ちになりたいはずなのに、お金持ちにどこか嫌悪感をいだいている。これでは、実際にお金が入ってくるはずがありません。世の中をめぐっているお金の流れが、自分のところではブロックされてしまうのです。

一方、「お金は苦労して得るもの」という固定観念が、「ラクに稼いではいけない」というマインドブロックにつながっている部分もあると思います。「時給などの固定給としてお金を考える」という思考グセも関係しているのかもしれません。

「自分くらいの年齢だと月給○○円くらいが相場」
「ほんの数十分でできることに対して、お金をいただくのはおかしくないのか」

こんな考えに支配されていませんか?

月給も時給も他人に決められているものです。今までアルバイトやパート、会社員として働いてきた人にとって、「自分で自分の値段を決める」というのは、存外にハードルが高いようなのです。

藤あや『ファンは少ないほうが稼げます』(WAVE出版)
藤あや『ファンは少ないほうが稼げます』(WAVE出版)

これに対して、起業や副業での値段の定め方自体は、実はとてもシンプルです。

「これくらいもらえたら、うれしいな」と思う値段をつければいい。これだけです。でも、マインドブロックがかかっているために、なかなか、こんなふうに素直に値段を設定できない人が多いようです。

ここまでお話ししてきたことを実践していただければ、起業や副業で年収1000万円も夢ではありません。そのレベルに向かってビジネスをすくすくと育てていくためにも、お金のマインドブロックを外してしまいましょう。