当面の金融危機は脱したといわれますが、いずれにせよ日本企業には厳しい時代が続きます。グローバル化の中では生産性向上やコストダウンが必須になりますから、いまは「人を切る」「取引先に泣いてもらう」といった、いわゆる“汚れ仕事”に手を染めなくてはいけない人も多いでしょう。

古今の賢人が教えるとおり、こうした厳しい局面においてはその人の人間性があらわになります。対処の仕方いかんでは、自分の身を滅ぼすことにもなりかねません。

明治大学国際日本学部教授 鹿島 茂 かしま・しげる●1949年、横浜市生まれ。名著『社長のためのマキアヴェリ入門』はロングセラーを続ける。

しかし、いまの日本ではこのような修羅場において、的確に判断し行動できる人物がきわめて少ないのが実情です。安倍晋三・元首相以降の歴代四総理の行動を見てください。判断力・決断力において、とても合格点はつけられません。