給料に対する不満や不安を感じながらも、「昇給は望めない。いい歳だし今さら転職もできない……」と諦めてはいないか。人事、人材分野のプロフェッショナルに、仕事人生後半戦で評価を上げるための戦略を聞いた。「プレジデント」(2021年12月31日号)の特集「まったく新しい『年収・キャリア・転職』大図鑑 あなたの給料は、安すぎる」より、記事の一部をお届けします──。
ビジネスマンの後ろ姿
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今のパフォーマンスが給与に反映される

今、多くのミドル層(30代後半~40代)が不安な心境で働いている。就職前後にバブルが崩壊し、その後日本の経済は低迷。やがて終身雇用がなくなりだし、ついには大企業もリストラを開始した。そして「若い頃は低収入でも長年勤めたら収入が上がる」と想像していたのに、そうはならない現実に直面しているのだ。

人事コンサルタントの西尾太氏は、背景として給与制度の変化を指摘する。

「これまでの日本企業は基本的に年功序列。若いときに給料を抑えて年を取ったら上がっていく『後払い』型を採用していたため、ミドルぐらいのキャリアから高い年収をもらえていました。しかし経済が停滞したことで、企業はパフォーマンスが低いのに年収が高い社員を許容する余裕がなくなりつつあります。結果、今のパフォーマンスが今の給与に反映される『時価払い』型へと移行しているのです」

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※出所:エンジャパン・ミドルの転職「『ミドルの転職後の年収』について」/転職コンサルタント224名が回答。アンケート実施期間は2019年4月4~10日。

「プレジデント」(2021年12月31日号)の特集「まったく新しい『年収・キャリア・転職』大図鑑 あなたの給料は、安すぎる」では、本稿のほか、「ヘッドハンターが狙う50代の人物像」や、「70代まで第一線で稼ぐためのキャリアデザイン教室」など、働き方を見直すきっかけとなる記事が盛りだくさんです。ぜひお手にとってご覧ください。