1 片づけよりもハードルが低い「定位置決め」

1つ目は、机上や引き出しにある文房具、書類などのなかで使用頻度の高いものから「定位置」を決めることです。

「定位置」を決めるだけで、探し物の頻度は大幅に減ります。また、単に片づけるだけだと、時間とともに元の状態に戻ってしまいますが、定位置を決めてしまえば、「使ったら元に戻す」だけなので、リバウンドを防ぐことができます。

この際重要なのは、一気に全てを整理しようとしないことです。完璧にやろうとすると、時間も体力も必要なので、つい先延ばしにしてしまうからです。使用頻度の高いモノだけを5つほど決めて、定位置を決めるだけならそれほど負担はかかりません。

2 パソコンのデスクトップも机と同じ

机上だけでなく、パソコン内での探し物も、行動力や集中力を奪われる原因になります。

例えば、作成中のプレゼン資料や画像、上書き前の書類、いつダウンロードしたかわからないファイルなどで、「デスクトップが、アイコンでびっしり」という状態になっている人はいませんか?

デスクトップが散らかっていると、視界に余計なものが入り、気が散ったり、つい別の作業を始めてしまったりと、やるべきことになかなか着手できないことが増えます。

デスクトップ上で必要なファイルを探す時間も、探し物同様、1年間に換算すると、かなりの時間を費やしているはずです。

パソコンのデスクトップも机と同じように整理しておきましょう。

コンピュータオフィス
写真=iStock.com/Koldunov
※写真はイメージです

整理の方法は次の通りです。

まず、月に一度、デスクトップを整理する日を決めます。月のはじめや終わりなど、わかりやすいタイミングを決めて手帳やカレンダーに書き込んでおきましょう。

その日が来たら、不要なファイルやフォルダを削除して、次の5つのフォルダをつくります。

①保存用
②完了していずれ捨てる予定だが、今すぐは捨てられないもの
③今週必要なもの
④今週は手をつけないが、現在とりかかり中のもの
⑤①~④に該当しないもの

このうち、③の「今週必要なもの」だけを、デスクトップに置きます。そして残りの4つは、「Dドライブ」「外付けハードディスク」「クラウド上」など、デスクトップ以外の場所に置きます。これらは、バックアップのため、2カ所に保存しましょう。

ポイントは、⑤の「①~④に該当しないもの」です。

このフォルダには、後日参照する可能性が低いけれど、削除できないファイルやフォルダを入れます。月に一度デスクトップを整理する際に、「2021年12月」など「年月」をタイトルにしたフォルダを作成し、この中に該当するファイルやフォルダを全部移動させ、⑤のフォルダに格納しましょう。

こうして月ごとにまとめることで、後日参照する必要が出た際も、簡単に見つけることができます。

パソコンのデスクトップを整理するだけで、集中力は驚くほど上がります。月に一度、数十分あればできますので、ぜひ試してみてください。