――日本の合計特殊出生率1.39(10年度調査)は、フランスの2.00(08年)と比べれば、かなり低いですね。そもそも人口の少子高齢化は、なぜ「悪」なのでしょうか。

少子高齢化は、日本だけでなく先進国に共通する現象です。現在、各国における高齢化のマイナス要因は、教育の拡充、技術革新によって補われています。ところが、人口の少子高齢化の現象は、まだ始まったばかりです。

教育や技術革新によって、当面の間、人口の少子高齢化を補うことができたとしても、我々はいずれ限界に達するでしょう。

少子高齢化のもう一つの側面として大いに懸念されるのは、代議制民主主義が歪むことです。選挙民の高齢化によって、高齢者に有利な政策が優先されてしまう。すなわち、若者の声が政治に反映されず、世代間の不平等がさらに拡大してしまう恐れがあります。