あくまで一般論の世間話のように切り出す

この時、「観てたでしょー」なんてからかうようなことは、絶対言わないようにしました。

「今、よくインターネットでアダルトサイトとかあるけど、あれってどう思う?」

と、あくまで、一般論の世間話のように言ったわけです。

すると息子は、「さぁねぇ……」と完全にしらばっくれて返してきました。

何だか大人の会話みたいですね(笑)。

そこで私は言いました。

「あれは演技でやってる作りごとだから、あれが本当だって鵜呑みにしちゃダメだよ。女の人を“物”みたいに扱ってるからね。

それより、ちゃんと現実の女の人はどうなのか、よく見たほうがいいよ」

——息子は「あっそう」という感じで淡々と聞いていましたが、「母の教え」として残ったのではないでしょうか。

制服を着た学生
写真=iStock.com/taka4332
※写真はイメージです

「あれが本当だって信じちゃダメ」ときちんと伝える

では、これにもう少し補足して、ポルノ動画について男の子に伝えておく時のポイントを4つお教えします。

「何でそんなもの観てるの!」などと、頭ごなしに怒ったり責めたりしないこと

その理由は2つあります。

(1)セクシャルなことは良くないこと、という後ろめたいイメージがつくから。
(2)今後、性の話は親にはできないと、心をクローズしてしまうから。

そこで「興味を持つのは自然なことだから、悪いことではないよ」と認めてあげるといいでしょう(ただし、その内容、描かれ方に注意するということです)。

「あれは演技で、わざとらしく作ってるから、あれが本当だって信じちゃダメ」と伝える

実際に、ポルノ動画のマネをしたりお手本にすると、女の人は「ないがしろにされている」気分になります。

もっとわかりやすい言葉で言うと「雑に扱われている」気持ちになるんですね。

「実際の目の前の女の人の気持ちを、よく聞いたほうがいいよ」

どうしたら嬉しくて、何がイヤなのかを、ちゃんと確かめること。

「相手と『仲良くしたい』と思ったら、その人の『体を大切にする』ようにしないと、気持ちは伝わらないからね」

「大切に」とは具体的にどうするのかというと、大切な宝物を扱うようなつもりで、ていねいに触れることですね。

そうしたら、きっとその相手は、「私のこと、よく考えてくれてる、わかってくれる」と感じるので、愛情が深まります。