「気になったらすぐ動け」

ここまでに述べたこと以外に、仕事人として心がけていることがあるとすれば、

「気になったらすぐ動け」

ということだろうか。

「鉄は熱いうちに打て」ということわざがあるように、何か興味を持てるものが心の中にあるのなら、気持ちが熱いうちに必ずアウトプットしていくべきだ。一瞬でも躊躇ためらっていたら、もったいない。

よく見かけるのは、「ある程度のレベルになったら」「メドが付き次第」などと、自分で自分にブレーキをかけてしまうこと。それではいつまで経っても何も起こりやしない。

自分にとっておもしろいと思えたなら、出来や仕上がり具合はどうあれ、とにかくまとまったパッケージにして吐き出してしまう。そうしないと、モヤモヤが自分の中にどんどん溜まって、暴発したり何らかの病のもとになったりとよからぬことになってしまう。

世の中は「言った者勝ち」

動き出すことをどうしてもためらってしまう人がいるなら、こうしてみるのもいい。まずは今日、家族や友人や同僚に対して、ちょっとだけビッグマウスになってみる。出まかせでもいいから、「オレはこう思う」「こういうことをしてみるつもりだ」と、大口を叩いてみるのだ。

吹き出しを手にする男性
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とりあえず口にしてみると、その事柄は自分の意識にはっきりと立ち現れる。頭の中で存在感が大きくなって、じゃあできるところから実行に移してみるかという気持ちにもなりやすい。

そもそも世の中は、「言った者勝ち」という側面がけっこうある。

例えばテスラ社などを率いる、かのイーロン・マスク。彼がすごいのは、「思いつきレベルじゃないの?」というようなことでも、どんどん公言して実行してしまうところにある。