温暖化が進むと人は攻撃的になる

嫌いな人がいるときに、「あの人は嫌いだから見たくない、いなくなってほしい」と拒絶したり、相手の足を引っ張ることにエネルギーを注ぐ人と、「あの人には、絶対負けたくない。必ず勝ちたい」と言って、自分の力を高めることにエネルギーを注げる人と、どちらが賢く、どちらが自分をよりよい方向にもっていけるでしょうか。聞くまでもないかもしれませんね。

口論
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面白い研究があります。温暖化が進むと、人は攻撃的になるというものです。

もしその通りになると仮定すると、攻撃的な人や、攻撃されてストレスを感じる人が増えるだけでなく、「攻撃的な気持ちになってしまう自分を嫌いになってしまう人」も増えるでしょう。

つまり、嫌いな感情を上手に扱い、自分を傷つけず、他人も傷つけず、上手に困難な時代を渡り歩ける人と、そうでない人に分かれるのです。

先の研究がもし正しいなら温暖化で、ますます「嫌い」の運用が必要な時代になるかもしれません。

なぜ嫌いなのかを客観的に分析しよう

「嫌い」を使いこなせる人は、その感情を無駄にしない人です。無理に好きになろうとしても、人は嫌いなものは嫌いだと、条件反射で相手のことを拒絶してしまうものです。

だから、「ネチネチ嫌わない」、でも「あえて好きになろうとしない」というスタンスを取ればいいのです。

そして「嫌い」を認め、なぜ嫌いなのか、客観的に考え、嫌いな理由を分析してみましょう。

・高圧的な態度の上司が怖くて、会社に行くのが辛い。
・人を見下したような態度の取引先が本当に嫌だ。
・自分のほうが仕事の成績がよいのに、上司に気に入られている同僚が妬ましい。
・自分も怠けものだが、部下がダラダラしていると余計に苛立ちを覚える。

など、嫌いな理由が見えてくるでしょう。「嫌い」の理由が明確になれば、その感情をどう捉え、どう向き合えばよいのかもわかるはずです。

ここからは、嫌いなタイプの中でも非常に手ごわい、「攻撃的な人」に対してどう適切に嫌いながら対処するとよいのか、嫌うときの留意点も含め、考察していきたいと思います。