昨年私がコンサルティングに入った自動車ディーラーでの出来事です。

2年前に納めたお客様のお車が、事故により前方が大破した状態で運ばれてきました。前輪は左右が全く別々の方向を向いてしまい、修理は不可能ではないにしても新車と同じ精度を出すことができる状況ではありませんでした。幸いなことに乗っていたお客様にけがはなく、保険も掛けられていたので、担当の営業スタッフは保険金を元に新車へのお乗り替えをお勧めしました。一般的にディーラーでは、このような大きな事故で修理費用が新車の購入金額に近い場合、多少の持ち出しが発生しても新しいお車をお勧めするのが通常なのです。

このお客様のお宅にも、事故後の処理と合わせて何度か伺い、今後の方針を話し合いました。しかし担当の女性営業スタッフを通して返ってくる答えは「修理したい」という言葉。ちなみに修理金額は、新車車両価格のおよそ80%であり、通常であれば「よほどの理由」がない限り安全性を考えても修理はしない方向になることが多い事例。