1人で楽しむボードゲームも
思うように外出できずストレスがたまり、ちょっとイライラしたときなどにも、ボードゲームはいい気分転換になります。四六時中家族と一緒にいて、「ちょっと1人になりたい」と思ったときにも楽しめるボードゲームをご紹介しましょう。
かわいい羊が増えていく
シェフィ
1人専用 所要時間の目安:15分
ボードゲームには、1人で遊べるものもたくさんあるんです。既に紹介した『アンドールの伝説』のように、「複数で遊べて、1人でも遊べる」というものもありますが、ちょっと寂しい気持ちになると思うので(笑)、1人専用ゲーム『シェフィ』を紹介します。
1匹の羊を、最終的に1000匹まで増やすことを目指すカードゲームです。羊カードの上限は7枚なので、「1匹」カードばかりだと7匹にしかなりません。「統率(複数を1枚分に統合)」などのカードを使って、「3匹」カードや「10匹」カードなどにランクアップさせて、7枚の合計が1000匹にしていきます。「狼(1枚ランクダウン)」「疫病(1種類をすべて戻す)」などのカードが出ると、羊が減ったり全滅したりすることも。
結構没頭できるゲームです。何度も失敗すると思いますが、「なんでダメだったんだろう? あそこがいけなかったのかな」と、毎回反省材料が得られ、繰り返し楽しめます。
大人もなかなか成功しないゲーム絵本
ドラゴンをさがしに
1人専用 所要時間の目安:15分
冒険者となって、村を旅立って冒険をしながらドラゴンを探す絵本です。「戦士」「魔法使い」「忍びネコ」の3種類からキャラクターを選んで読み進めると、例えば「何をしますか?」という問いに対して、「粉ひきおばさんを訪ねる」「荒れはてた小屋を探る」などの選択肢が与えられます。選んだ選択肢に応じて、3分割されたページのいずれかを選んでめくると、物語の展開が変わります。
こうして読み進め、最終的に、うまくドラゴンを連れ帰ることができれば成功です。ひらがなとカタカナばかりの絵本なので、「子どもっぽい」と思うかもしれませんが、大人でも成功するのは簡単ではなく、やりごたえがあります。「前はこうだったから、あそこでこうしたらいいんじゃないかな?」と、何度もいろんなパターンで読み進めたくなる本です。
ボードゲームでは、たとえ勝ち負けのある勝敗型のものであっても、参加する人全員が「楽しくゲームを成り立たせよう」と協力し合います。なかなか会社にも行けず、友達にも会えない中で、家族や夫婦で楽しむにはぴったりですし、救いになると思いますね。
構成=大井明子 写真提供=すごろくや 写真=iStock.com
1970年生まれ、愛知県豊橋市出身。1991年から『MOTHER2』『風来のシレン2』『ホームランド』などのさまざまなテレビゲーム開発に従事。2006年4月にボードゲーム・カードゲーム専門店「すごろくや」を設立。2010年に法人化、代表取締役となる。企画、プログラム、ゲームデザイン、執筆、プロデュースなどを多岐にこなす。著書に『ボードゲームカタログ202』『おうちでボードゲーム for ママ&キッズ』(いずれもスモール出版)など。