新型コロナウイルスの感染拡大で働き方が変わり、行動も制限されるようになって家で過ごす時間が増えている。ウェブメディア『FINDERS』編集長で、多様な働き方・暮らし方についての著書も多い米田智彦さんは、「ポストコロナは、個々の“余暇の過ごし方”が問われるようになる」と説く。
オンラインビデオを見ながら、女性と乳児がトレーニング。そばでは柴犬が眠っている
※写真はイメージです(写真=iStock.com/Amax Photo)

趣味がない人はしんどくなる

首都圏などに出されていた緊急事態宣言が全国に拡大されました。この先、新型コロナウイルスの感染が終息したとしても、しばらく海外には行けないでしょうし、「行動に何らかの制限がある」という状態は、おそらく1年くらいは続くだろうと思います。

そうすると、問われるのは余暇の過ごし方です。趣味がない人は、この1年間はもちろん、その後の「ポストコロナ」の時代も、かなりしんどいと思いますね。

残念ながら日本人は、余暇の過ごし方があまり得意ではありません。遊びや余暇に対する意識も低い。特に年配の男性なんかは厳しいでしょうね。これまでも、やることがない、居場所がないといった理由で休日出勤するような人がいたくらいですから(笑)。

余暇をどう過ごすかは、新型コロナ渦中の今だけ考えればいいテーマではありません。そもそも新型コロナが広がる前から働き方の多様化は進みつつあって、リモートワークも推進されていました。通勤時間はなくなり、AI(人工知能)が発達すれば、さらに仕事の効率化が進むので、「自分の時間」は増えます。新型コロナで外出が制限され、突然余暇に目を向けざるをえなくなりましたが、今それを考えておくことは将来のためにもなるのです。