新型コロナでやっと変わる
僕が考えるポストコロナに予想される変化は、「時間給」的な働き方からの脱却です。
在宅で仕事をすると、通勤や“勤務時間”という概念がなくなります。「○時から○時まで働いたから、○時間分の給料をもらう」という形ではなく、「働いて上げた成果に対して対価をもらう」という形になります。成果さえ上がれば、オフィスで仕事をしてもいいし、在宅で仕事をしてもいい。いつどこで、どのように働くか、働き方に多様性が生まれて、働く人一人ひとりが自分で決められる範囲が広がります。
20世紀型の工業化社会では、工場に出勤して、決められた時間分生産ラインで働くという時間給的な働き方が広がりました。それに加えて日本では戦後、「一つの会社で一生涯働く」「愛社精神」「満員電車」「残業」などが当たり前になった。デジタル化が進んで産業構造が大きく変化したのに、21世紀に入ってから20年経っても、働き方のほうはなかなか変化しませんでした。それが奇しくも新型コロナによって変わりそうなのです。