1.「決めグセ」がつき、行動が早くなる

これは、本当に「いま」しなければいけないことか?
これは、私がするべきことなのだろうか?

忙しい毎日、心の中ではそう思っていても、立場上言えなかったり、言うとかえって面倒くさくなるからやめておこう、と思ったり、そもそも考える時間すら惜しくてつい体を動かしてしまう。そんな心当たりはありませんか?

その原因は、「決めグセ」がつけられていないことにあります。

たとえばメールの返信に時間がかかる人は「相手からどういう答えを引き出せばいいか」を決めていないし「いつもこの作業に時間がかかる」と言いつつ、なんとなく時間を過ごす人は、自分の仕事内容を改善しよう!と決めていません。

タスク化を続けることで、「決めグセ」をつけることができるようになります。決めグセとは、言い換えると自分の価値観・好き嫌いを明確化し、瞬時に判断して割り振る力のことです。

毎日の出来事の意味を一つ一つ、「やる!」と決めてやるか、なんとなく過ごすかで、1日の達成感と充実感がまるで変わってきます。まずは小さなことからでいいので、すぐに決めるクセづけをしていきましょう。

その決断が間違いでも決断する力は確実につきます。積み重ねれば判断力自体の精度も向上し、仕事全体にかかる時間も短縮できるようになります。

2.「念のため思考」を排除できる

「朝1時間」で集中してタスク分けをすると、一日の「あれもこれも」の情報を詰め込む余裕がありませんので、厳選してリストにすることができます。

たとえば、相手に最終確認だけをしてもらえばいい資料なのに「念のため現段階のものです」と途中経過を見せるのはよくある行為です。しかし、それを「緊急で重要な」タスクとしては扱わないはずですし、朝一番のタスクにしようとも思わないでしょう。

そもそも、送られた相手は、送られてきた未完成の資料をどう扱ったらいいか迷ってしまいます。なんとなく考えなしに手が動いてしまう仕事の仕方を改めるためにも、タスク分けは有効です。

メールの「CC」機能も「念のため」志向がよく出るものです。「念のためこの人にも耳にいれておこう」と、CCの宛先がものすごい数になっていませんか? CCメールを見ていないからといって、責めることはできません。「CCで入れましたけど」と抗議をするのなら、直接相手にメールをすればよかっただけの話です。

自分と相手に対する時間のムダは「念のため」を疑うことで防ぐことができます。念のためを疑った上で、それでも送らなければいけない、と思ったメールなら、「朝1時間」のタスクにしっかりと入るはずです。