東京の街に憧れ、ファッション誌に夢中になった学生時代
「ESTNATION」というストア名には「東の国」から、という想いが込められている。その原点には「東京発信」という発想があり、大人のための大型専門店として、2001年秋にスタート。オリジナルブランドを中心に、洗練されたファッション・アイテムを展開している。バイヤーとしてスタートして以来、商品開発から販売促進まで幅広く手がけてきた沓間由美子さんは、30歳でこの事業に転身した。
「ファッションが大好きで、チャレンジするならギリギリ30歳までには……と思っていたんです。エストネーションは男性モノも女性モノも両方やっているのがすごく魅力的だったし、洋服だけでなく雑貨やコスメティックも扱っている。大人のライフスタイル全般をカバーできるような品揃えに惹かれました」
ESTNATIONは、サザビーリーグが展開するアパレルの1ブランドである。もともと沓間さんが新卒で入社したのは「株式会社サザビー(現在の、サザビーリーグ)」(以下、サザビー)だった。
名古屋で育ち、中学生の頃から「Hanako」や「anan」などのファッション誌を読んで、東京の街に憧れていた。卒業旅行で初めて渋谷を訪れ、公園通りにあるお目当てのセレクトショップへ。ロエベのバッグなど人気ブランドも揃い、とても手は届かなかったが、ますます夢はふくらんでいった。