第一線で活躍中の女性管理職のみなさんにお話を聞く、人気連載「女性管理職の七転び八起き」第14回。今回取材したのは、サザビーリーグ エストネーションカンパニー(以下エストネーション)の商品部WOMENS課 課長 沓間由美子さん。現在、学生時代から憧れ続けた念願のファッション業界で、女性管理職として活躍する沓間さんが過去の経験から学んだ、チームで結果を出していくために必要なこととは一体――?

東京の街に憧れ、ファッション誌に夢中になった学生時代

「ESTNATION」というストア名には「東の国」から、という想いが込められている。その原点には「東京発信」という発想があり、大人のための大型専門店として、2001年秋にスタート。オリジナルブランドを中心に、洗練されたファッション・アイテムを展開している。バイヤーとしてスタートして以来、商品開発から販売促進まで幅広く手がけてきた沓間由美子さんは、30歳でこの事業に転身した。

エストネーション 商品部WOMENS課 課長沓間由美子さん
エストネーション 商品部WOMENS課 課長 沓間由美子さん

「ファッションが大好きで、チャレンジするならギリギリ30歳までには……と思っていたんです。エストネーションは男性モノも女性モノも両方やっているのがすごく魅力的だったし、洋服だけでなく雑貨やコスメティックも扱っている。大人のライフスタイル全般をカバーできるような品揃えに惹かれました」

ESTNATIONは、サザビーリーグが展開するアパレルの1ブランドである。もともと沓間さんが新卒で入社したのは「株式会社サザビー(現在の、サザビーリーグ)」(以下、サザビー)だった。

名古屋で育ち、中学生の頃から「Hanako」や「anan」などのファッション誌を読んで、東京の街に憧れていた。卒業旅行で初めて渋谷を訪れ、公園通りにあるお目当てのセレクトショップへ。ロエベのバッグなど人気ブランドも揃い、とても手は届かなかったが、ますます夢はふくらんでいった。