第一線で活躍中の女性管理職のみなさんにお話を聞く、人気連載「女性管理職の七転び八起き」第13回。今回取材したのは、ソニーイメージプロダクツ&ソリューションズのデジタルマーケティング課・統括課長の川本梨紗さん。がむしゃらに猪突猛進に仕事に取り組み成果を出してきた彼女が、赴任先のドイツで味わった逆境とカルチャーショックとは? またそれらの経験から学んだ、管理職として働く上で大切な4つのこととは——。

幼い頃から父親の仕事の関係で海外生活が長かった。イギリス、シンガポール、マレーシアで暮らし、日本の大学へ進学。卒業後はグローバルな社風に惹かれて、ソニーを志望した。「女性が活躍しているイメージがあり、マーケティング職とはどういうものかという好奇心もありました」と川本さんは振り返る。

ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ株式会社 デジタルマーケティング課 統括部長 川本梨紗さん
ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ株式会社 デジタルマーケティング課 統括課長 川本梨紗さん

2003年に入社し、最初は国内の販売会社でコールセンターに配属された。お客さまの問い合わせに応えるため、商品知識を必死で身につけていく。2年目には本社でマーケティング職に就き、VAIOノートパソコンを担当。若年層向けに開発されたカラーバリエーションモデルのプロモーション企画を任された。川本さんは学生時代の友だちや現役学生の声をリサーチし、当時は珍しかったファッション誌のタイアップやPCケース入りバッグの商品化などを市場導入。女性の感覚を活かしたマーケティングを切り拓いていった。

「仕事がすごく面白くて、もうがむしゃらに猪突猛進という感じ(笑)。土日もずっと仕事のことを考えていましたね」

その先に目指したのはやはり海外のマーケティングに携わることだった。社内では他部署との交流も多く、いろいろ話を聞くなかで興味あるポジションに思いきって応募した。