老舗ブランドほど、「顧客の高齢化」という課題に直面している。大手寝具メーカーの西川もその一つ。オーダーメイド枕などシニア層に強い商品を持つ同社が、30代女性を取り込むために編成したチームと、そこから出てきた画期的なアイデアとは――。
ベッドの上で伸びをする女性
※写真はイメージです(写真=iStock.com/undefined undefined)

日本人の睡眠時間は世界ワースト

3月に入ってからも、連日続く「新型コロナウイルス」の関連報道。「自分や家族がいつ感染するかと不安で、ぐっすり眠れない」という方も多いのではないでしょうか。

そもそも日本人の睡眠時間は、世界ワーストレベルです。OECD30カ国の平均睡眠時間をみると、8時間に満たない国は3カ国のみで、その1つが日本。平均7時間22分と、ワースト2・韓国を大幅に下まわるほか、男性より女性のほうがさらに短時間しか眠れていない、との結果も出ています(OECD「Gender Data Portal 2019」ほか)。

時間が短いなら、せめて睡眠の質だけでも確保したい。そこで、昨今は枕や布団など「寝具」にこだわる女性も増えていますよね。

そんななか今年(2020年)1月、寝具メーカー大手の西川が展開を始めたブランドが、「newmine(以下、ニューミン)」。背後には、同社の女性社員のナマの声が生んだ、新たなビジネスモデルがありました。