山陽新幹線での居眠り運転は、まだ記憶に新しいだろう。あの報道で「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」が広く知られるところとなった。大惨事に結びつかなくてよかったが、睡眠障害によるものとしてはこれまで数多くの事故が報告されている。

スペースシャトル・チャレンジャーの大惨事、エクソン社所有のタンカー「バルデス号」の米国最大の原油流失事故、チェルノブイリ原発の大惨事など、まさに大惨事の陰に睡眠障害あり、である。

大惨事ばかりでなく、私たちの身近なところでは交通事故が多発している。その交通事故をSAS患者が起こす頻度が、米国のフィンドゥリー博士によって報告されている。それによるとSAS患者はすべてのドライバーの約3倍も事故を起こす頻度が高い。また、SAS患者は患者ではない人と比べると約7倍も事故頻度が高いのである。