日本のダイバーシティ推進、今やらないと間に合わない
【白河】最後に、女性活躍に向けた澤田さんの「覚悟の一言」をお願いいたします。
【澤田】人材という資産を最大化し、活用を最大化する。ダイバーシティは強い決意を持って推進したいと考えています。日本は、今やらないと間に合いません。周りが進んでいますから、置いていかれてしまいます。
「Genbaラウンドテーブル」でアジアを訪れると、圧倒されますね。例えば、タイでは参加者10人のうち8人が女性でした。「女性活躍推進は日本でも重視している」といった話をしたところ、「何を言ってるんですか。男性がもっと働いてくれるよう、男性活躍推進をやってください」と言われてしまいました(笑)。海外に行くと、いかに日本が世界に置いてきぼりにされているかがわかりますね。
【白河】日本の女性は、男性の協力もなかなか得られず、育児では孤軍奮闘していることが多いので、ぜひ男性の育児参加も推進していただければと思います。
澤田さんの女性活躍に対する考え方、取り組みのお話は、ほかの日本企業の経営者にも大変参考になると思います。ありがとうございました。
構成=大井明子
1955年、大阪府生まれ。81年大阪大学大学院工学研究科修了後、花王石鹸(現・花王)入社。2003年サニタリー研究所長、08年取締役執行役員を経て12年より現職。
1961年生まれ。「働き方改革実現会議」など政府の政策策定に参画。婚活、妊活の提唱者。著書に『働かないおじさんが御社をダメにする』(PHP研究所)など多数。