各企業の女性管理職のみなさんにお話を聞く、人気連載「女性管理職の七転び八起き」第10回。今回取材したのは、みずほ証券の大森支店で課長を務める高橋静香さん。育児休業から復帰後、以前と状況がまったく変わり仕事と育児の両立に七転び八起きしたと言う。「今は毎日が楽しい」と微笑む彼女の前に以前、立ちはだかった壁や困難とは? またその突破法とは一体どのようなものだったのか——。

仕事と育児の両立に七転び八起きした日々

娘に言われたことがあった。「私が病気のとき、家に知らない人が来て預けられたのが本当にイヤだった」と。

それはおそらく2歳くらいの頃の記憶。娘の具合が悪くても会社を休むことができず、病児保育を頼んだときのことだろうと、母としてはちょっと胸がうずく。

「まさか覚えてないと思ったのですが……。確かに今思えば、娘も預けるときはすごく泣いていて、保育中は『いい子でした』と報告を受けても、その人が帰った後はひどく機嫌が悪いんです。本人は嫌でたまらず、毎回ずっと我慢していたんでしょうね」

そう振り返る高橋さんは二児の母親である。仕事と育児の両立はまさに七転び八起きの日々だったらしい。