費用は1万~30万円、主な「出生前診断」を整理してみた

表は、現在、日本国内で公的な妊婦検診以外に行われている代表的な出生前診断(A~Eの5種類)のあらましだ(※)。A→Eにつれて、診断精度が高くなる。いずれの検査も健康保険の適応外であり、1万~30万円となっている。

※参考資料:
日本産婦人科医会ホームページ
NIPTコンソーシアム

代表的な出生前診断
【A:クワトロテスト】

妊婦の血液中にある4つ(クワトロ)の成分を測定することで、「ダウン症」(=21トリソミー:本来は2本ずつの常染色体だが、21番染色体が3つある)、「18トリソミー」「開放性神経管欠損症」の3つの病気の確率を推定する。得られるデータは、「胎児がダウン症である確率は52分の1」といった比較的アバウトなものである。

【B:精密超音波検査(胎児ドッグ)】

一般的な妊婦検診よりも、さらに時間をかけて超音波検査を行う。首のむくみ、へその緒の血流、鼻骨の有無などをチェックして、ダウン症などの染色体異常を推定するが、専門家でも80~90%ぐらいの精度が限界と言われている。

【C:コンバインドテスト】

血液検査とBを組み合わせて精度を上げる。ただ、95%ぐらいが限界とされ、検査を受ける妊婦の中でも、妊娠続行か否かを判断するようなケースでは、DやEのような高精度の検査を追加することが一般的である。