生まれながらの起業家精神で夫と共に“唯一無二の旅”をプロデュース
「私が経営者になることを選んだのではなく、経営者という仕事が私を選んだのです」と語るヘイディ・ヘイッキネンさん。起業家の精神は両親譲り。農場やレストランの経営をしていた父母の会社で幼いときから仕事を手伝っていた。
夫でビジネスパートナーでもあるキンモさんと共同経営している旅行会社「HG プロダクション」のコンセプトはアドベンチャー(冒険)とラグジュアリー(ぜいたく)だ。
ラップランドのガラスイグルー(屋根の一部がガラスのホテル)の宿泊や、現在居住しているトゥルクの群島地方でのセーリングなど、顧客のニーズに応えるオーダーメードのツアーを主催。さらにはイベントや撮影のプロデュースなども行う。前職でラジオやテレビ局のプロデューサーやミュージックビデオの監督などを手がけた経験が生きているのだ。
「常連のお客さまが、私たちがプロデュースしたツアーやイベントに満足して、毎年リピートしてくださるときに、一番やりがいを感じます」
最近では、中国を中心としたアジア諸国の中高生を対象にサマーキャンプの展開も始めた。魚釣り、カヌー乗船、ベリー摘みなど、大自然に身をゆだねるプログラムが盛りだくさん。この中高生グループの1回目のキャンプが決定するまでに3年以上の時間を費やした。それからも中国マーケットの開発は試行錯誤の連続だったが、持ち前の忍耐力と頑張りで、キャンプのプログラムは自信作になった。参加者の評判も良い。
ヘイディさんは3人の子どもの母親。しかも下の2人は双子だ。育児と会社経営との両立は簡単ではないが、セーリング、カヌー、スキー、旅行など、家族一緒に、できるだけいろいろなことを楽しむようにしている。たとえば、夫が船長を務める、現役では北欧最古の木製帆船・オルガ号はみんなの宝物。家族でよく乗船するので、長男のアルベリ君は慣れた手つきで器用にマストに登る。夏の繁忙期には、顧客を乗せてチャーター船となって活躍するのだ。
最近ではまた新しい会社の経営に夫婦で参加した。起業家として母親として多忙な彼女はいつも前向きで、ひとところに立ち止まったりしない。
6:00 起床、コーヒーを飲んで犬の散歩。
7:00 子どもを起こし、朝食。
7:30 オフィスに出勤。
8:00 メールチェック。
9:00 従業員と朝のミーティング。クライアントとミーティング。ツアーの準備など。
16:30 子どもを学校に迎えに行く。
17:00 宿題の手伝いと夕食の準備。
18:00 家族全員でジムに行く。
19:30 家族で夕食。
21:00 犬の散歩の後、サウナに入る。
23:00 就寝。
▼my favorite
●好きな映画:ジョージ・クルーニー主演『マイレージ、マイライフ』
●美容と健康:1日3Lの水を飲む。
旅行会社経営
1976年、ニルシア生まれ。パユラハティ・スポーツアカデミーを卒業後、渡米してロサンゼルスのニューヨークフィルムアカデミーで映画監督業を学ぶ。2005年に起業。