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社員に働かせて、社長はいいよな……

才能も実力も兼ね備えたビジネスパーソンなら、それなりの報酬がほしいと考えて当然だ。自分の年俸を負担するために必要な利益を、生みだせる人なら、高額な年俸を要求してもよい。だが、企業が雇用する社員はその人だけではない。組織が求めているのは、企業全体の高収益体制に貢献できる人材だ。

「経営者は高額な年俸をもらっていて、いい身分だ」「社員に働かせて、社長はいいよな」などと口にする人をしばしば見かける。もし本当にそう思っているなら、自身でも「収益を上げる仕組み」をつくり上げればいい。経営者が自らに課している義務や責任を踏まえたうえで、モノをいうべきだ。

サラリーパーソンには「給与は会社からもらうもの」だと考えている人が多いが、本来「報酬とは自らの手で稼ぎ出すもの」だ。サラリーマンを辞めて、自営業やフリーランスになった人たちは、会社勤めをしていたときにもらっていた給与の金額を、自力で稼ぎ出すことがいかに大変かということにすぐに気づく。しかも、事業の場合、売り上げた金額に対して、後から税金が追いかけてくる。

高額の報酬を受け取れる人の条件

企業に雇用されている人と経営者との間の溝は、こうした認識の違いから生まれる。企業から認められ、チャンスをものにした高収入サラリーパーソンは、企業のコストと自身の年俸との関係を踏まえたうえで、結果を出している人たちだ。高額な報酬を望むなら、それなりの結果を出せばいい。

また、事業を起こした人は、「社会が求める価値を提供しながら、収益を上げる仕組み」をつくり、人やシステムなどに必要な経費を捻出したうえで、自分の報酬を決めればいい。もちろん、サラリーパーソンと違って、経費も自身の年俸も自分の手で稼ぎ出さなければならない。

※内容の一部に誤りがあったため、訂正いたしました(2018年9月29日)。

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