ビジネスマンの信頼・誠実・成功のオーラは「無臭」から
信頼、誠実、成功のオーラは、身だしなみによって自分で作り出せる。日本メンズ美容協会理事長の山川アンク氏は断言する。
「人間性やビジネススキルは、永遠に修業を積んで身につけていくものですが、こと身だしなみに関しては、やればやる分だけすぐに結果が出ます。ただし、過剰になると軽薄に見えてしまうこともあるので、さじ加減が重要です」
身だしなみのなかでも、ニオイは脳にダイレクトに働きかけ、理屈抜きで好感度を決定づける重要な要素。特に汗をかく暑い時季は、いつにも増して注意すべき、と山川氏は指摘する。昨今、ニオイをケアするアイテムも豊富になっているだけに、臭うと、無頓着のレッテルを貼られる危険もある。
「とても素晴らしいスキルを持っている人でも、『臭う』というだけで、本来の評価されるべき部分が台無しになってしまうこともあります。また、ニオイは、『マナー以前のエチケット』としての衛生的な側面もあります。女性は男性より衛生観念が強いので、『臭う』というだけで生理的に受け付けられなくなることもあります。汗をかくということ自体は、マイナスイメージではありません。むしろ、涼しい顔をしてラクをしている人も悪くはありませんが、汗水流してがんばって働く男性には、胸を打つものがあります。ニオイのケアさえすれば、汗をかいても素敵な男性になれるわけです」
ニオイのケアは重要だが、体臭のカバーや、あるいはファッションとしてやみくもに香水をつけるのは得策ではない。山川氏によれば、ビジネスシーンでは基本的に香水は避けるべき。香りは人によって好き嫌いがあり、それが原因と気づかぬうちにチャンスを逃す恐れがあるからだ。プライベートのアフター5では問題ないが、やはり香水文化に馴染みのない日本では、ビジネスにおいて無難なのは無臭でいることだ。
とはいえ、年齢とともに誰でも体臭は増していく。「無臭」に近づくためには、どうするべきか。
「年齢に応じて、対策方法を変えるのがポイントです。というのも、体臭の種類が年代で異なるから。20代後半から気づき始める『ミドル脂臭』と、40代後半から気になってくる『加齢臭』では、対策も異なります。例えば、30代が『加齢臭を抑える石鹸』を使っても、効果を感じにくいです」
特に、40代後半からはミドル脂臭と加齢臭を同時に感じるうえ、汗臭が加わってくるので要注意だ。50歳をピークに、どんどん体臭が強くなっていく時期といわれている。
「50歳頃まではミドル脂臭が強いため、まずはミドル脂臭対策を優先するといいでしょう。結果として、加齢臭もある程度は抑えることができます。迷ったらまずはミドル脂臭の対策の商品を使う。そして、50歳以上になったら加齢臭対策へと移行していくといいでしょう」