「便所のような国」発言など、就任1年を迎えてもトランプ大統領の暴言がとまらない。自分の発言が混乱を招くことを、なぜ理解できないのだろうか。精神科医の片田珠美氏は「トランプ氏が攻撃的なのは、『無自覚型』の自己愛性パーソナリティ障害だからではないか」とみる――。

野に放たれたトランプの「精神状態を懸念」する声

アメリカのトランプ大統領が、就任から1年を迎えた。この1年間にトランプ氏が吐いた暴言と巻き起こした混乱は、枚挙にいとまがない。

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そのため、トランプ氏の精神状態を懸念する声があがっている。たとえば、今月発売された暴露本『FIRE AND FURY(炎と怒り)』(早川書房が日本語訳版を2月下旬に発売予定)を執筆したジャーナリストのマイケル・ウルフ氏は、この本を出版した理由の1つに、「トランプ周辺の100%が精神状態を懸念している」ことを挙げている。