一般職と総合職の職務における「線引き」が不明

総合職に転換した多くの同僚を持つ一般職女性はインタビュー時にこう語りました。

「念願が叶って総合職へと職種転換をした女性の同僚たちを見ると、仕事の幅が広がったというよりは、男性管理職が面倒に感じている仕事を、『総合職だから』という理由で押し付けられていることが多く、疑問に感じています。『名ばかり総合職』になってしまう人も多いのでないでしょうか」

現状、こうした一般職と総合職の職務における「線引き」が不明瞭であることがしばしば起きています。この場合、一般職女性への「配慮」が欠けることで、仕事のやる気が落ちてしまうことも少なくありません。

写真=iStock.com/imtmphoto

最近は、寿退社という言葉も以前ほど耳にしなくなり、多くの女性が結婚・出産の後も仕事を続けるようになりました。結婚や出産を経ても一般職として勤め続ける女性や、一般職から総合職に転換をする女性(その逆も含む)など、多様化してきています。「コース別雇用管理制度」を整備する以上、その運用のあり方を「実状」にあわせたり、一般職女性への対処・待遇を正したりするなど、改善していくポイントは数多いと考えます。

3:入社時の「選択」で将来が固定化される

一般職女性の中には総合職に転換する人がいる一方で、一般職として働きつづける女性もいます。前出・21世紀職業財団の調査によれば、一般職女性のうちの約6割が家庭との両立の難しさを理由に、「総合職(エリア総合職)になりたくない」と回答しています。

仕事と家庭との両立の負担を考えて職種を選択するため、総合職よりも仕事内容などの負担が軽い一般職をあえて希望して働いている女性が存在するのも事実です。

仕事とプライベートのバランスをしっかり考えた上で「選択」したいと考えているのは総合職の女性も同じでしょう。もし、総合職の女性も、仕事と家庭の両立をよりしやすくするため仕事環境の変更を望む場合、企業はそれに適した職種(一般職)に転換するといった運用ができるようにしていくべきではないでしょうか。インタビューのなかでも、「職種にこだわらずに、家庭の事情で、仕事内容や量が選択できることも必要だと感じます」と語る一般職女性もいました。