下唇の厚い人は、企業経営に向いている
石丸氏によると、パーソノロジーは心理学や統計学に基づいた学問で、1920年代に米国人判事のエドワード・ジョーンズという人物が先駆者となり、中国の人相学やギリシャ時代にソクラテスやプラトン、アリストテレスらが研究した内容をまとめて体系化。後に後継者らによって大規模な統計調査が実施され、科学的な検証が行われてきたという。これまでの調査で約2万人に鑑定が行われ、85%以上の精度で正しいとわかっているものも150項目以上発見されているとのこと。石丸氏はこの研究内容を正式に学んだ、日本でただ1人のインストラクターだという。
その古くて新しいパーソノロジーでは、耳の位置や頭の形のほかに、何が仕事で大成するポイントになるのか。
「企業経営の観点で見れば下唇です。下唇の厚い人は、“与える”ことに喜びを感じる人。ビジネスで大きなリターンを得るには、自分から与えることが大切ですからね」(石丸氏)
言われてみると、確かにみな下唇がボリューミーだ。ことに世界1位の総合モーターメーカー、日本電産の永守重信社長の下唇が厚いと指摘する。この社長は自身がハードワーカーで、「休みたかったら辞めればいい」「トップになるには血のにじむような努力をしろ」と社員にも発破をかけることで知られるが「この人が仕事に妥協を許さず、昼夜関係なく働いている人なら、それは会社や社員のためなのでは」(石丸氏)と分析。急に思いやりのある社長に思えてくる。
反対に、上唇が厚い人は経営者には向かないそう。「上唇が厚い人は思ったことをそのまま語りたがるので、経営者には向いていません。その点、珍しいのが堀江さん。ドライな思考の持ち主に見えて下唇が厚い。与える人ですよ。一方で上唇も厚い。『口は災いのもと』になりかねない人です」(石丸氏)。
堀江貴文氏がライブドア社長時代、「カネで買えないものなんてない」と豪語して社会から顰蹙を買ったこともあった。フジテレビ買収問題で社会的反発を受けたのも、口が災いしたと言えなくもない。「発言が我慢できたら、結果は違ったかもしれませんね。でもその正直さで今は世間の信頼を得ているとも言えます」(石丸氏)。