社員が告白! データには出ない本当の話

Aさん:医学書院 20代女性「30代半ばになると年収1400万円、残業はありません」
Bさん:KDDI 30代女性「同じ成績の男女がいたら、女性のほうが有利に出世します」
Cさん:YKK 30代男性「既婚率66.6%という高さには、実はカラクリがあるんです」

※取材協力者は「キャリコネ」を運営するグローバルウェイを通じて募集。

出版界といえば、仕事のやりがいはあるものの、ネットに押されて経営は苦しく、長時間労働が当たり前というイメージがあるが、医学・看護分野の老舗出版社、医学書院は正反対だ。

まず、「就職四季報 女子版」によると、月平均残業時間が14.7時間と1日当たり1時間にも満たない。同社に勤務している女性Aさんに尋ねたところ、実態もその通りだという。

「出版、特に編集の世界は朝が遅いのが当たり前ですが、うちでは朝9時から仕事をしています。著者となる医師は朝しかつかまらないので、それに合わせる面もあります。女性は日没前に退社する人が多く、その後の時間を家事や育児、趣味の時間にあてています」

驚くのは待遇のよさだ。月給は標準的な額だが、ボーナスが年間で10カ月分も出るので、30代半ばで年収は1400万円になる。しかも、管理職になるまでは、査定なしの完全年功序列制。誰でもそこまではいけるわけだ。定期的に改訂され、一定の収益が見込める看護関連の教科書・参考書が収益の柱となっているからこその厚遇だろう。

組合が強く、産休や育休制度も充実している。育休明けの社員が復帰する場合、休職期間が1年以内の場合は元の部署に、それ以上の場合は本人の意向を尊重して決めるというルールが明文化されている。