(1)上司と、おしゃべりしてる?
仕事観や子育てに関する考え方、働き続ける意思などを、普段のランチやちょっとした会話の中で伝えておくことをお勧めします。普段は没コミュニケーションにも関わらず、いきなり上司に「権利だから」と産休・育休や時短勤務を申請したり、子供の体調変化による突発的な休みを取得したりするのは、受け入れる側の感情的な壁を高くしてしまいます。
本来は、会社の仕組みとして、上司と部下とのオフィシャルな面談が毎週もしくは隔週に1回でも、30分ほど設定されているとよいのですが、それがない場合には、普段からコミュニケーションを積極的にとり、信頼関係を作っておきましょう。もし、この記事を読む中に管理職の方がいらっしゃいましたら、ぜひ、こうした仕組みを普段の仕事の中に取り入れてほしいと思います。女性活躍推進のみならず、今後さらに広がるであろうLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの頭文字。性的少数者を指す用語として使われることが多い)を含めたダイバーシティの理解促進のためにも、日々のコミュニケーションを大事にしてほしいのです。
(2)今抱えている仕事を、同僚に電話1本で引き継げる?
自分や子供の入院などで急に1週間、会社を休むことになったとします。電話で30分話せば、明日からあなたの仕事を他のメンバーが代わりに執り行えるでしょうか?
電話1本で仕事を引き継ぐためには、まずはあなたが「誰のために・いつまでに・何をすることになっているか」が明確でなければなりません。それが周囲に共有されているのが理想ですが、チーム内での仕事の確認は週に1回、もしくはそれ以下というところも多いでしょう。そこから説明をしなければならない状況でも、自分自身の仕事が整理されていればスムーズに進みます。必要な書類や資料がきちんと整理整頓された上で、同僚がすぐ分かる場所に保管されている。引き継ぎを依頼する側がしておくべき最低限のことです。
業務の引き継ぎの有無に関わらず、本来、仕事はすべて「見える化」されている必要があるのです。「子育ての不安や悩みに直面していないあなた」も、自分の仕事のやり方を振り返ってみてくださいね。