決算書は敷居が高いというビジネスマンも、ここだけ見れば企業の業績がわかるエッセンスを紹介。

自社や取引先の実績を知るためには、まずBSの純資産の部にある利益剰余金に注目したい。利益剰余金は、すべてがキャッシュや預金として残っているわけではないが、企業が創業以来、利益をどのくらい積み増してきたのかを見る重要な勘定科目である。ちなみに“内部留保”と呼ばれることも多く、麻生太郎財務大臣の「過剰な分を削り賃金に回すべき」などの発言の基になったりもした。

しかし、決算書による経営分析のポイントは、損益計算書(PL)、貸借対照表(BS)、キャッシュフロー計算書(CF)を単独で見るのではなく、結び付けて読むことである。

(池田陽介(税理士・池田総合会計事務所所長)=監修)
【関連記事】
「給料がこれから上がるか」を予測する方法
「20年読み継がれる」入門書【会計】
なぜ「粉飾決算」はなくならないのか
10年後も食える会社、消える会社【1】
パイロットも学んだ「サルでもわかる会計学」:稲盛先生の教え