内定が取れない子の共通点

――内定が取れる子、取れない子の差が開いているというのは気になりますが、どんなところが違うのでしょうか。

【早稲田】うちのゼミはコアタイムが早朝から日が暮れるまで。非常に長い時間を一緒にすごすため、学生の個性と嫌でも向き合わざるを得ません。言われなくても研究室をサッと片付けておける子、教員や先輩の実験の下準備などを率先して行える子などは、有名企業に決まる率が高い。こうした「気働き」ができる子は強いですね。体育会の部活やバイトをやっている子に多い気がします。

【女子大】うちの大学は学生と教授の距離が近いので、相談や報告に来る学生が多いです。学生たちを見ていると、企業選びの際に “労働時間、転勤の有無、産休・育休の充実”といった自分が求める条件と、それぞれをどこまで譲歩できるかを考えている、キャリアビジョンがしっかりしている子が強いですね。志望業界や企業が絞れているので、内定を取りやすいのかも。

――すごく現実的ですね。

【女子大】そうなんです。結婚を意識する前から、家庭と仕事の両立をしやすい環境に身を置こうと考えているのかもしれません。

【日大】うちのゼミはマスコミ志望が多いのですが、こだわりが強い子は、内定を取りやすいと感じます。

――こだわりが強い子とは、具体的にどんな子でしょうか。

【日大】“じたばたして最後まで粘る力がある子”でしょうか。第1志望の企業、業界に行くために、OB訪問や資料収集に余念がない子です。大手がダメだったときに、“マスコミにどうしても入りたいなら、地方の新聞社、放送局などもすべて回れ”と学生には言うのですが、本当に実行するタイプは、必ず内定を取ってきます。一般入試で入学した子や、部活に専念した子に多いですね。