23区保育難民は都下も視野に
入園事情は、地域により自治体により大きく違っていて、しかも変化します。自治体を超えての引越しが功を奏する場合もあります。
2014年での東京都の自治体別の難易度を調べてみると、JR武蔵野線の近辺あたりの市を含め、その西側の都下自治体は、比較的入りやすくなっていることがわかりました。通勤が許すのであれば、思い切って都下に住まいを求めるのも一案です。
大規模マンション建設は要注意
自治体全体としては入りやすい状況になっていても、突然、局所的な入園事情の悪化が起こることがあります。高層マンションなど大規模マンション開発が予定されている、あるいはまもなく入居が始まるという場合は、要注意です。子育て世帯が一気にふえて、保育園希望者が押し寄せるからです。
子どもが産まれるから新築マンションを買おうと思う人は多いかもしれませんが、とりあえず保育園時代は入園優先で住民移動の少ない地域に借家住まいというのも、賢い選択だと思います。
どうやって調べるか
各園の入園事情を調べるのは、どうしたらいいのでしょう。
園別年齢クラス別空き情報を公開している自治体については、まずそのページを探して、マメにチェックするとよいでしょう。年度初めは空きが多少見られ、その後、特に低年齢児の空きはゼロになるという自治体が多いと思いますが、来年の4月入園をめざすのであれば、今年の4月時点での空き情報は重要です。
杉並区は空き情報に加え、入園選考で何点以上が入園できたかも公開していますが、そこまではわからない場合が多いでしょう。個別の入園事情は、自治体に相談すればある程度、教えてもらえます。
お目当ての自治体の窓口に電話もしくは足を運び、
「4月にフルタイマー世帯がほぼ入れている保育園はありますか?」
「このあたりの保育園で、パートタイマーも入れている園はありますか?」
などの質問をしてみましょう。未来のことは教えてくれませんが、昨年の実績なら教えてもらえる場合が多いはずです。パートタイマーが多く入れている場合は、フルタイマーは全員入れているということになります。
なお、4月入園の受付が始まる秋は窓口が忙しくなるので、早めに相談することをお勧めします。警戒すべきマンション建設計画などは、不動産情報に当たって調べましょう。