どん底の貧しい日々を“楽しんでいた”

前述のコープランドは、千代が京都で忠と過ごした貧しい日々をむしろ楽しんでいたと記している。二人は貧しかったが愛し合っており、生活を切り詰め、恋人が少しでも快適に暮らせるよう工夫することが、千代にとって大きな幸福だったと記しているし、千代自身も『生きて行く私』で、どん底の貧しさを苦にせず、それを自分の工夫で乗り切ることを楽しんでいたと振り返っている。

着物を売り、米を稼ぎ、炭で暖をとる。それが「楽しかった」のである。生活力が高いうえに、メンタルまで強い。すごいのは、千代なのか。あるいは、そこまでさせた忠なのか。

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